そこは知らなかった!廃棄物処理法

積替保管の許可を取得している会社は『運搬を伴わない積替保管だけの行為』をできるのか?|収集運搬業の「積替保管」を読み解く。

2020年07月21日

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収集運搬業の積替保管について解説していきます。

積替保管とは?

『積替保管』とは、収集運搬業者が廃棄物を運搬する過程において、一旦、廃棄物を降ろして積替えや保管をすることです。ある程度の量が溜まった段階で別の車両に積み替え、処分業者などに運搬することで、効率の良い運搬が可能となります。この『積替保管』を行うには、収集運搬業の『積替保管を含む』の許可を取得する必要があります。

積替保管の許可を取得し、効率的に活用することで‟運搬コストを削減する!“なんてことが可能になるかもしれません。

突然ですが、ここで問題です。

『運搬を伴わない積替保管だけの行為』はできるでしょか?普通に考えると積替保管は運搬過程の行為であって、収集運搬業許可の一形態ですから、運搬行為があってこその許可のような気がします。

答えは、許可自治体によっては可能です!少しずるい答えかもしれませんが、自治体によって指導内容が異なるのが実態です。

2012年に公益社団法人全国産業廃棄物連合会(現:公益社団法人全国産業資源循環連合会)が当時の許可自治体(109自治体)に対して実施した「収集運搬業の積替保管の許可に係る調査」結果が公表されています。調査結果は以下のとおりです。

【積替保管施設の搬入・搬出に係る規制】

自社搬入及び自社搬出に限る
(積替保管のみの行為は不可)
10件
自社搬入に限る
(積替保管のみの行為は不可)
1件
自社搬出に限る
(積替保管のみの行為は不可)
0件
搬入又は搬出のいずれかを行うこと
(積替保管のみの行為は不可)
43件
特段の限定はない
(積替保管のみの行為は可)
51件
廃棄物の種類による
(積替保管のみの行為は一部可)
0件
複数回答 3件
未回答 1件

 

自治体によって指導内容が異なると、排出事業者は困ります。収集運搬業者の許可証に記載されている積替保管に関する情報としては、積替保管の有無と積替保管する廃棄物の種類、積替保管施設の所在地等の記載しかありません。

そのため、上記のような運用指導の内容は許可証だけでは分からないのです。積替保管を委託する業者に確認するのもいいですが、疑問を感じたら管轄の自治体に問い合わせるのが良いでしょう。

なお、産業廃棄物収集運搬業の許可は平成23年4月から都道府県ごとの許可に集約されましたが、『積替保管を含む』場合の許可は都道府県及び政令市等が許可権者となります。つまり、積替保管を行う場所が政令市内であれば当該政令市に申請することになります。

 

このコーナーでは、知らなかったでは済まされない、廃棄物処理法の初歩から盲点まで、企業の廃棄物担当者向けに解説します。教えて!廃棄物処理法の記事一覧はこちらからご覧いただけます。

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