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無意味な性差別が残る社会は非効率で、損失を被る!?日本企業が大きく遅れているESGテーマ、ジェンダー平等の現状。

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この記事のポイント

  • 無意味な性差別が残る社会は非効率で、損失を被っているというべきである。
  • 資源循環業界では、女性リーダーが多い傾向にあるものの、まだまだ活躍の場を増やすことができる。
  • 女性の活躍は、業界の発展にとっても重要である。

各国の新型コロナ対策が比較される際によく話題に上るのが、女性リーダーの国の評価が高い、という点です。男性と女性とではリーダーシップの取り方に違いがあるという説もあり、女性特有の何かが、そうさせるのかもしれません。

それに例えば、一般に男性も女性もリーダーとしての資質は変わらないにも関わらず、男性リーダーと女性リーダーの比率が9:1である、としましょう。当然、女性がリーダーになるのは男性より困難です。その困難を乗り越えてきたのですから、超優秀なのは当たり前。単純計算すると、男性リーダー9名のうち8名までは女性リーダーに実力で敵わないのです。そう考えると、無意味な性差別が残る社会は非効率で、損失を被っているというべきでしょう。

なお、内閣府男女共同参画局によると、2019年現在の上場企業の女性役員比率は5.2%で、2003年に決めた政府目標の「2020年までに30%」からは程遠い状況にあります。

さらに世界経済フォーラムの「Global Gender Gap Report 2020」の男女平等ランキングで、日本は153か国中121位という衝撃的な順位です。しかも、2015年からほぼ毎年順位を下げて来たのです。政府も産業界も本気で取り組んでこなかったのか、空回りしていたのか分かりませんが、国の競争力を左右する可能性がある問題です。もはや不要不急なテーマとは言い難いのではないでしょうか。

では、資源循環業界での女性の活躍はどうでしょうか?

女性リーダーというと、石坂産業の石坂社長が有名です。メディアでもよく取り上げられていますので、ここでは改めて触れませんが、他にも女性社長が比較的多い業界のような気がします。株式公開をしていない会社は、世襲されることが多いという理由もあるかもしれません。

女性が営業事務をすることは多いですが、外回りの営業をすると、取引先に覚えてもらいやすいというメリットもあるようです。珍しいから、人当たりが良いから、などといった理由を耳にします。相談対応も、資料作成もミスなく丁寧にしてもらえるような気がします。他にもドライバー不足という話もありますが、他の業界では女性運転手は増えています。資源循環業界でも、積極的に検討すべきなのではないでしょうか。

作業現場に女性がいると、雰囲気が良くなるという話も聞きます。男性従業員の意識が変わるのでしょうか、女性が特に何もしなくても、現場も職場もきれいになるそうです。そうでなくても、整理、整頓、清掃などは女性の方が丁寧にできるという説もあるのですから、現場は男の世界などと言わず、女性も活躍してもらうべきではないでしょうか。

そのためには、更衣室やお手洗い、休憩室の整備が必要かもしれません。業務内容についても力仕事は男性従業員が、軽作業は女性従業員というように分担してもよいでしょうし、どうしても力仕事が必要ならパワーアシストスーツの導入も検討すべきでしょう。重機の操縦なら、体力差はあまり関係ありませんので、良いかもしれません。得手不得手を補い合うことで、かえって良い結果につながるはずです。

その他、男性ばかりの世界に女性が1人だけだとやりにくいでしょうから、2人以上配属できるとよいかもしれません。

ESGだSDGsだと言われる前から業界団体には女性部がありましたし、業界誌のINDUSTでは毎号「さんぱい女子」の写真を表紙に飾り、インタビュー記事を載せています。業界としても、それなりに問題意識を持ってきたはずです。

リバーグループは、「リバーグループ サステナビリティレポート2019」にあるとおり、現在の従業員構成比率は男性が83%、女性が17%、女性管理職は3名に留まっています。これを改善するために、以下のような取り組みを行っています。

  • ジェンダー平等の確保に向けた制度整備(育児休暇制度など)
  • 職場におけるジェンダー平等を推進する教育・研修
  • 多様なワークスタイルへの対応(地域限定総合職、在宅勤務、時短勤務など)
  • 女性の就労環境の整備

今回の新型コロナ対策のために、在宅勤務や時短勤務がさらに普及し始めたのは、女性従業員にとっても良い傾向です。業界の発展にとっても、女性の活躍はプラスになるはずです。これをきっかけに、女性の就業機会を増やしていけば、自ずから女性管理職や経営者も増えていくことでしょう。

(リバーグループ/メジャーヴィーナス・ジャパン株式会社 シニアコンサルタント・行政書士 堀口昌澄)

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