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その素材、リサイクルする仕組みが構築されていますか?|これからの製品設計に求められることとは。

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この記事のポイント

  • ISOでは、3タイプのエコラベルを規格化している。
  • タイプ2では、製品に使用している素材を分別収集・運搬・リサイクルする仕組みが構築されており、安定稼働していることが求められている。
  • これからの製品設計は、ビジネスモデルの再設計も含めて環境配慮を考えていく必要がある。

環境設計とビジネスモデル

ISOでは、3タイプのエコラベルを規格化しています。

タイプ1 は、一定の基準を満たしたものに与えられるもので、国内ではエコマーク、最近では森林認証のFSCなども対象になるでしょう。

タイプ2 は、「コンポスト化可能」「長寿命化製品」などの、具体的な特性についてのラベルについて規格化しています。

タイプ3 は、製品のLCAデータのラベル・公表の方法を定めています。

タイプ2 は、ある製品に関して「〇〇なので、環境に配慮している」と自己宣言/主張をされる場合の指針で、17種類あります。いわば、製品の環境配慮方法のアイデアリストということもできますので、環境配慮設計をする際に参考になります。

例えば、「リサイクル可能」とラベリング/主張をする場合は、素材がリサイクル可能なだけでは不十分で、現実にそれを分別収集・運搬・リサイクルする仕組みが構築されており、安定稼働していることも求められています。

「再使用可能及び詰替え可能」の場合も同様に、それが可能な設計になっていたとしても、実際にそれができる施設があることが条件となっています。つまり、環境配慮をするためには製品設計だけでなく、ビジネスモデルの再設計もしなければならないということです。

近年注目されている、サービサイジング、シェアリングエコノミー、サブスクリプションモデルでも、製品はあくまでサービス提供するためのツールとして使われています。モノを売り切ってそれで終わってしまうのではなく、企業側が所有、管理者ですので、回収率は高まりますし、廃棄時は一般廃棄物ではなく産業廃棄物となります。そのため、回収や再利用をするインフラも事業者主体で整備できます。

いずれも、環境配慮を主目的としたビジネスモデルではありませんが、結果的に環境負荷が下がる方向にあるのですから、不思議なことです。これからは、モノの設計とビジネスモデルをセットで、自社の事業の改善を検討する時代になるのでしょう。

  • サービサイジング:財・製品として販売していたものをサービスとして提供すること(パナソニックのあかり安心サービス、クラウドコンピューティングなど)
  • シェアリングエコノミー:個人の所有物としていた物、サービス、場所を、複数の人で共有して利用すること(古くはビデオレンタル、最近ではカーシェアリング)
  • サブスクリプションモデル:物を販売するのではなく、物の使用権を期間に応じて貸すことで、料金を徴収するモデル(古くは賃貸住宅、最近では月額制の車や服のレンタル・交換し放題モデル)

(リバーグループ/メジャーヴィーナス・ジャパン株式会社 シニアコンサルタント・行政書士 堀口昌澄)

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