リサイクル市場動向

市場動向~2019年5月の鉄

2019年05月29日

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このコーナーでは、リバーグループと取引先の各市場の関係者にご協力いただき、リサイクル市場の生の声をお伝えします。

国内マーケット

国内の鉄スクラップ相場は大型連休前から下げていたが、連休後も下げ要因が続く見通しが強くなってきた。連休前は国内電気炉メーカーの生産が一定程度あったため、連休明けのスクラップ在庫減少の見通しがあったことや、湾岸エリアでの輸出動向を踏まえ連休後に反発するなどの憶測があった。しかし、海外の輸入業者の指し値(※)の引き下げや、トルコ、アメリカの価格下落と、需給のピークを過ぎた国内電炉メーカーが大半であるため、スクラップ集荷に電炉メーカーの焦りは見られない。また、鉄鋼製品の需給もピークを過ぎており、夏場にかけて計画より減産される可能性もあるため、鉄スクラップの需要も落ち込むものと思われる。

海外マーケット

現状、スクラップの船積みは好調を維持しているが、海外スクラップ相場が不透明であるため輸出業者は徐々に購入価格を下げている。実際、新規の輸出商談についても韓国、ベトナムあたりから提示される価格は続落している。海外相場の底値を探り(※)たいところではあるが、相場を押し上げるほどの期待は持てないため、スクラップ市場はしばらく弱含みが続くものと思われる。

鉄鋼製品環境

プライスリーダのメーカーが6月の製品価格の据え置きを発表。本来は、昨年大幅に上昇した副資材や物流コストなどが高止まりを続けているため、製品価格に転嫁したい状況だが、鉄鋼製品市況を考慮して据え置いたようである。

注意項目

ここ20年、中国の高度成長もあり鉄の相場はかつてないほど乱高下している。特に最近は、中国に次世代の覇権を握らせまいとするアメリカとの関係に影響される。今後もトランプ大統領のツイッター発言には注意を払う必要がある。

※用語解説

指値

入札などによる市場価格を受けて売買せずに、購入(売却)価格を指定すること。その値段以下(以上)でないと契約は成立しない。

底値を探る

底値とは、現段階でこれ以上は下がらないという最低価格のことで、この値段にまで落ちると、価格が反発することが多い。本文中の説明では、反発はしない状況にあると予想している。

(鉄担当 鈴徳 鈴木隆幸)

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